投資助言・代理業登録

金融商品取引法の施行

金融商品取引法は、証券取引法の改正により誕生した法律ですが、施行にあたって金融先物取引法、投資顧問業法、抵当証券業法などの法律が廃止され金融商品取引法に組み込まれたことにより、それらの法律で規制されていた業務も、金融商品取引法のもと業者規制を受けることになりました。

金融商品取引法では、投資顧問契約に基づいて、有価証券の価値等又は金融商品の価格等の分析に基づく投資判断に関する助言を行う助言業務を行う場合には、金融商品取引法上の「投資助言・代理業」の登録が必要になります。

投資助言・代理業とは

投資助言・代理業(金商法第28条第3項)
①投資助言業務(金商法第2条第8項第11号)
当事者の一方が相手方に対して次に掲げるものに関し、口頭、文書その他の方法により助言を行うことを約し、相手方がそれに対し報酬を支払うことを約する契約(投資顧問契約)を締結し、当該投資顧問契約に基づき、有価証券の価値等および金融商品の価格等に関する助言を行う助言業務。
②代理・媒介業(金商法第2条第8項第13号)
投資顧問契約または投資一任契約の締結の代理又は媒介

と定義されています。

投資助言・代理業は、顧客の投資につき影響を与える業務ですが、最終的な投資判断を顧客自身が行い、又、顧客の資産を預かることのない顧問契約であることから、第一種金融商品取引業、投資運用業、第二種金融商品取引業と比べて緩和された参入規制となっています。

不動産アセットマネジメントと投資助言業務

平成16年12月の旧証券取引法の改正に伴い、匿名組合契約に基づく権利などが「みなし有価証券」として追加され、ストラクチャーが二層構造となっている不動産ファンドにおける親SPCに対するファンド・マネジメント業務が投資顧問業(現・投資助言・代理業)に該当することとなりました。

さらに平成19年9月の法改正(金融商品取引法の施行)により、信託受益権についても「みなし有価証券」として取り扱われることとなったため、二層構造のファンドに限らず、単層構造であってもアセットマネジャーが、信託受益権を投資対象とするSPCに対し、信託受益権の取得・処分に関する投資助言業務を行う場合には、投資助言・代理業(又は投資運用業)の登録が必要となります。

株取引や外国為替証拠金取引(FX)について

株取引や外国為替証拠金取引(FX)に関して、個別事例ごとに判断されるものかと思われますが、自動売買ソフトを会員制で販売又はレンタルする行為は、投資助言・代理業に該当する可能性が高いと思われます。

投資助言業登録の主な要件

投資助言・代理業の登録を取得するための、主な要件は、以下のとおりです。

  • 1申請者、役員、重要な使用人の方が、登録拒否事由(破産者等)に該当しないこと
  • 営業保証金500万円の供託を行うこと
  • 申請書・添付書類に虚偽の記載がないこと
  • 経営者が、その経歴及び能力等に照らして、金融商品取引業者としての業務を公正かつ的確に遂行することができる十分な資質を有していること
  • 常務に従事する役員が、金商法等の関連諸規制や監督指針で示している経営管理の着眼点の内容を理解し、実行するに足る知識・経験、及び金融商品取引業の公正かつ的確な遂行に必要となるコンプライアンス及びリスク管理に関する十分な知識・経験を有すること
  • 有価証券の価値等又は金融商品の価値等の分析に基づく投資判断の助言を行う者として、有価証券や金融商品の価値等に関する知識及び経験を有する者が確保されていること
  • 行おうとする業務の適確な遂行に必要な人員及び内部管理等の責任者が適正に配置される組織体制、人員構成にあること
  • コンプライアンス担当者として知識及び経験を有する者が確保されていること
  • 行おうとする業務について、(帳簿書類・報告書等の作成、管理。ディスクロージャー。リスク管理。電算システム管理。顧客管理。広告審査。顧客情報管理。苦情・トラブル処理。内部監査。)の体制整備が可能な要員の確保が図られていること

 登録申請にあたって

登録申請に先立って行われる業務内容等に関するヒアリングでは、行おうとする業務の概要や内部管理態勢、投資判断者の有する知識・経験について詳しくヒアリングが実施されることが通例です。

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